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2015年8月7日金曜日

日本沈没(平成版)はなぜダメなのか



日本沈没(平成版)はなぜダメなのか?


 ストーリーが陳腐だとか、キャストがくそだとかいろいろあるが、最大の違和感は主人公達が助ける日本人が知り合いだけってことだろう。

 日本政府の要人が国民を見捨てて国外に脱出するシーンがあるが、そこで助けられるのは政府中枢のお知り合いばかりだ。
 主人公達がラストやることと同じなのである。
 箱根に向かった主人公の飲み屋の知り合いの周りで、知り合いではない無数の人はばたばたと死んでいく。
 観客は99%間違いなく、死んでいく無名の人たちの側だ。
 これで映画を楽しめるわけがない。

 日本沈没(昭和オリジナル版)では、主人公達は、縁もゆかりもない無名の人たちを助けるためにかけずりまわる。

 劇中で渡会老人と首相の問答があるが、ここに端的に表れている

 「あんたのD2計画が上手くいったとしても、助かる人間が1%増えるだけかも知れん」

 「渡会さん 、1億人の1%は、百万人です」

  頑張れば、もしかしたらその百万人に自分は入れるかも知れない、自分がダメでも、自分の家族を押し込むことができるかも知れない。

 そう思わせる台詞だ。
 名台詞だと思う。

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